大分県立芸術文化短期大学同窓会

活動紹介記事

卒展を見て 同窓会会長 美濃世治

2013.3.5

開場最終日の17日(日)に若竹副会長と展示会場となる大分県立芸術会館に行って参りました。

芸短の卒展といえば、一般大学の卒業論文を意味し、2年間(専攻科学生は4年)の集大成ともいえるもので在学中に培った完成や技量のせいかを学外に示す絶好の機会でもあります。

開場ではデザイン先攻(ビジュアルデザイン・生活造形デザイン)と美術専攻(絵画・彫刻)の各学生の卒展に取り組む姿勢や熱意が感じられる作品が展示されていました。

特に大学買い上げ作品はもちろん、それ以外の作品の中にも実社会に通用するほどの優れた技術力や表現力にあふれた作品も多く、企業の即戦力として高い評価をされるものと思われます。

なぜ、私が芸短の卒展に関して「実社会の即戦力」という言葉にこだわるかといえば、現在、全校各大学にとって「卒業後の進路」が最も重要な課題だからです。

すなわち、就職率が高い大学に優秀な学生が集中し、卒業後の進路に不安を抱かせる大学は存続それ自体が危うい状況となっています。

現に障子かと競争激化の影響で入学者の定員割れに悩む市立大学(4年制)では45.8%264大学。定員に対する割合が5割未満の大学が18校というのが現実となっています。

一方、短大卒の就職環境も悪化の一途をたどり、学生集めに苦労する短大も増加傾向にあるのが現状で、我が芸単にとっても対岸の出来事ではないことは明白です。

そうした状況を打破していくのは大学運営のあり方が主たる本論だと思いますが「卒展」もしゃかい(企業)にアピールする格好な機会であるという視点で捉えなければならないと考えておりますが、くしくも芸短には、何処に出しても恥ずかしくない素晴らしい作品を作る学生が多くいることに安堵すると共に卒展の成功を確信し、会場を後にしました。