卒業生インタビュー/佐藤慶将(さとう けいすけ)さん
久しぶりの卒業生インタビューとなってしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本年もどうぞ芸文短大同窓会をよろしくお願い申し上げます。
さて。2020年一発目の卒業生インタビューです。
今回は昨年釣具/ルアーメーカー EGOISTz(エゴイスト)を立ち上げられた、
情コミュ出身の佐藤慶将(さとう けいすけ)さんにお話を伺いました。

佐藤慶将さんプロフ
○プロフィール
佐藤 慶将(さとう けいすけ)
釣具/ルアーメーカー EGOISTz 代表
2015年情報コミュニケーション学科 卒業
趣味:釣り
今興味のあること:マーケティング
佐藤さんは、卒業後、物流系の企業や、Webマーケティング/Eコマースの運営企業などで、働きながら経営の勉強をされたのち、現在のEGOISTzを立ち上げられました。今回は「起業する」と行ったことについて視点を当てながらインタビューをしていきたいと思います。
ー さて、まずお伺いしたいのはEGOISTzを立ち上げるきっかけはどのようなことだったのでしょうか?
佐藤さん:学生の頃から、自分はきっと従業員としてどこかの企業で働くより、経営者として働くことや何かをブランディングして自分で仕事を切り開いていく方が向いているだろうと思っていました。
そのため、学生時代に色々なアルバイトを掛け持ちして、まずはお金を貯めることから始め、 卒業後、ある程度お金が貯まってきた時点でWebマーケティングやSEO、Eコマースの仕事に従事できる企業に転職しマーケティングについての知識を得ました。
EGOISTzを立ち上げる前は、OEM(※相手先ブランド名製造)の会社を立ち上げる予定でしたが、昨今の国際情勢なども考慮していくうちに「どうせなら好きなことを仕事にしたい!」と思い、趣味であった釣りの知識を活かして、釣具/ルアーメーカーを立ち上げることにしました。
ーEGOISTz(エゴイスト)ではどのようなお仕事をされているのですか?
佐藤さん:釣具やルアーメーカーとコラボしてオリジナルの商品開発・研究を行なっています。
最近は安くて使いやすい大量生産された製品も多く売られていますが、
釣りが好きな人がより釣りを楽しめるような、新しいタイプの釣り方を提供できる製品の開発が今一番のメイン業務です。そのほか、福岡にある釣りサークルの支部を大分にも立ち上げようとしていたり、地元の企業様や釣具店様を巻き込んで、釣りイベントや釣り教室を開催したりしています。
ーかなりアクティブに動かれているのですね!Youtubeに動画のアップもされているようですが、何かこうした活動をしていくにあたり参考としたことなどはあるのでしょうか?
佐藤さん:まだ起業して1年足らずなので、今は別府のbonitto(ボニット)というコワーキングスペースを利用させていただいており、bonittoで開かれる異業種交流会に参加したり、常駐されているコンサルタントの方に色々と相談に乗ってもらったりして経営に関する知見を広めています。
それまでには、芸文短大の進路支援室に通い、大分よろず拠点や、大分県産業創造機構といった起業のサポートをしてくれる施設があるということを教えてもらって、起業関係の施設に相談に行ったりもしていました。
進路支援室のサポートが当時は大変ありがたく、そこから昔の縁が繋がって今はbonittoに通っているという感じです。
ーなるほど。そこで母校が絡んでくるとはとても驚きでした。進路支援室というと私も卒業したての頃は在学生しか行けないイメージでしたが、佐藤さんのように卒業後に相談に行く卒業生も増えているようですね。さて、せっかく芸文短大の話が出たので、佐藤さんがどのような学生だったかなどを続けてお聞きしていきたいと思います。まず、芸文短大に入学したきっかけは何ですか?
佐藤さん:家から近かったことですね。あとはパソコンや情報に関する知識を身につけたかったのがきっかけでもあります。
ーだから情コミュだったと。
佐藤さん:はい。当時はバイトを掛け持ちしたり当時から釣りに行ったりがメインで大学生活を謳歌していたので、結構不真面目な学生だったと思いますが、情報系の授業(情報処理基礎演習/情報機器基礎演習)などオフィス系のソフトを使用する授業で習ったことは今でも役に立っていて、情報系だけは真面目に取り組んでいてよかったなぁと思っています。
その他、社会学系の授業としては当時から企業を目指していたので、社会学の中でも地域社会特講での地元の方との結びつきや社会との結びつきなどの勉強はとても興味深いものでした。
あとは映像編集演習とかメディア系の授業をもう少し受けていたらよかった・・・と後悔してますね。
ー 今やプチYoutuberですもんね(笑)学業の方はちょっと不真面目だったということですがサークルとか学校行事などについて思い出とかありますでしょうか?
佐藤さん:まず入学してすぐのヤロコン(※男子学生を中心とした新入生歓迎イベント)はすごく楽しかった記憶があります。そこでいろんな科の男子学生の友人もできました。
あとは昔からギターが好きだったので軽音サークルの見学に行き、先輩達の演奏を見て「超かっこいい!」と思い即入部を決めたなぁという思い出もあります。
高校までは一回きりとか、なかなか馬が合わなかったりなどでバンドがうまくいかないことも多かったですが、実際入ってからもメンバーに恵まれて色々なライブに出させていただきました。サークルでのイベントは全部楽しかったなぁと思っています。
ー 当時、サークルにとっては希少なギタリストで、大活躍でしたもんね。ギターの腕も凄く、良いギターを持っていらしたので羨望の目で見ていました(笑)(※筆者と佐藤さんは1学年違いで同じ軽音サークル所属。)最近はギターとか弾かれてないのですか?
佐藤さん:仕事柄遠出したりも多いので、家でちょっと弾くぐらいですね。
弾きながら当時のことを思い出したりしています。
ー ん? 遠出ですか?
佐藤さん:研究や開発をするために鹿児島や長崎の方によく出かけています。今日(※インタビュー当日)も宮崎県の方に試作品を試しに行っていました。
ー なるほど!てっきり大分のどこかで釣りをされているのかと思っていたら、場所にもこだわって動かれていたのですね。話は少し戻りますが、会社としてや個人としてどちらでも構いませんので、今後の目標とかやってみたいことはありますか?
佐藤さん:まず個人としては小笠原諸島の母島に釣りに行きたいですね。外国に釣りに行くよりも下手に時間と交通費がかかるのでなかなか行けなくて・・・。釣り人の憧れの島で、最近では世界遺産登録もされました。できれば人気スポットになってしまわないうちに一度行って大物のマグロを岸から釣ってみたりしたいです。
会社としては、今後、製品を多くの人に知ってもらい、使ってもらうことと法人化を目標に動いています。製品の開発については「安いものを沢山作るというよりはいいものを作りたい。」自分が気に入らなかったら世には出さない。そんな「エゴイスト」な気持ちでやっています。
今春には大手ルアーメーカーとコラボした商品を発売予定なのでぜひ釣りが好きな人に試していただきたいです。
ー ありがとうございます。では、最後に芸文短大在学生や大学へのメッセージをお願いいたします。
佐藤さん:経営者という立場を選んだ自分として思うのは、アイデアがあるのにそれを形にしないのは本当に勿体無いと思っています。起業したくない人は仕方ないけれど、そのアイデアを活かせぬまま後悔してしまうぐらいなら是非起業という選択肢があるということを知ってほしいです。
最初はわからないのが当たり前なので、まずは進路支援室に相談する、誰かに相談するということからはじめてみたら良いと思います。
また、起業という選択肢をもっと身近にするために、コンサルの方や地元の経営者を呼んでの「経営」とか「創業」とかを扱う講義があったら当時の自分も嬉しかっただろうなぁと思うので、是非そういった内容もご検討いただければ嬉しいですね(笑)
まだ建物が建てかわってからは母校に遊びに行ってないので近々行ってみたいなと思います。もうすぐ60周年も近いということなので、ぜひ同窓会の方で同級生に会えるイベントの実施をしていただけるのを楽しみに待っています!
ー が、頑張ります!(笑)佐藤さん、ありがとうございました。近年、大分にもコワーキングスペースがたくさんでき始めています。県や市の施設でも創業支援を行なっているところがありますので、起業したいなと思っている方は一度相談に行かれてみてはいかがでしょうか。また、芸文短大の進路支援室でも卒業後の進路サポートを行なっていますので既卒生の方も是非利用を検討されてみてください。今回もお読みいただきありがとうございました。
(インタビューア/記:広報委員 高橋)