オペラ「スザンナの秘密」で卒業生コラボ

卒業生 ソプラノ歌手 小村朋代さん
ピアニスト 前川彩香さん
(2014年8月21日公演 場所:ホルトホール大分)
スザンナ役で出演したソプラノ小村朋代さんと、ピアニスト前川彩香さんにインタビューすることができたのでご紹介します。
今回の公演は、普段上演されることが少ない作品で、記者自身は初めて生演奏に触れる演目でした。
小村さんの会場中に美しく自然に響くまさに「ベルカント」といえる声と、若手ながら堂々と自信を持った様子で、まるでその人物になったかのように演技に入り込む姿が印象的でした。
前川さんについては、普段なかなか上演されない演目でおそらく初めての演奏機会だったと思いますが、全曲にわたり落ち着いて音楽の土台を作り、歌手と息の合った素晴らしい演奏を披露。ピアノ一台で、ストーリーの盛り上がりから非常に繊細なシーンまで幅広く表現しているのが印象的でした。
【小村さんの話】
学生のころオペラアリアを歌っていたときは、言葉の意味は勉強してわかるとしても、曲中に出てくる「間」の意味やその役の感情の変化はなかなかわかりませんでした。
それがオペラ一本を通して勉強して歌うようになったときからわかるようになってきました。
演奏中には自分の中で感情が湧き上がって行って、その気持ちを言葉に出したいといった状態になってから声に出せるようにしていて、実際に自分の感情を動かしながら演技しています。
芸短はゆっくりと良い環境の中で音楽を勉強できるので、当時「やっぱり音楽が好きだな、もっと勉強したいな」という自分の気持ちをしっかり確認できて、その後の活動への弾みにもなった大切な場所です。と話してくれました。
今後大分での活動予定としては、2015年1月に大分市のiichikoグランシアタにて上演されるオペラ「フィガロの結婚」でスザンナ役として出演が決まっているとのこと。今後の活躍も非常に楽しみです。
【前川さんの話】
オペラの演奏では、本来オーケストラでやるものをピアノ一台でやるから大変です。ソロと違い自分だけで弾けてもだめで、歌を聴きながら弾くという難しさもあります。
学生時代はバンバン系だったけど、その後反省して、ちゃんと音が変えられるように、演奏に幅が出せるようにいろいろと研究しました。
演奏に悩んでいる後輩がいるなら、自分はソロで弾くことも伴奏することも大切で、相乗効果で変わっていったと思うから、両方やるといいと思う。いろいろやるといいと思う。と話してくれました。